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2024年9月 2日 (月)

ATMOS Music用のセッティングを詰めました!-「灯台下暗し」的なATMOS 9.1.6フル音源も発見!!!

季節労働者の私は、今は長い夏休みの最中なので、連日の投稿となります(台風で家に閉じ込められて庭仕事もできないし…他にやることないので=笑)。

 

今日は、前から一度はやらなきゃ、と思っていた、Dolby ATMOS用のSP配置の見直しとそれに伴うキャリブレーションをしました(つまり、今回の記事はAuro-3Dは全く関係ないです=汗)。

 

この春にSonetto VIII5台をすべてチャンデバ3Wayマルチアンプ化したので、当然それまでのAVプリの出力チャンネルレイアウトは変わっており、また、SPの性能そのものも「大きく」変化したので、Dirac Liveのキャリブレーション自体もやり直す必要があり、もちろん、Auro-3D用には何度も手直ししつつ、今はとりあえず満足の行く各種設定のパラメーターを見出していることは、すでにこのブログでも何度も書いていることです。

 

しかし、伊豆のシステムでは、Auro-3D用とATMOS用は全く別のConfigurationとしているので、実はATMOS用については、家族や友人などが遊びに来るため、取り急ぎ「映画用」のセッティングだけはしたのですが、「Music」用のセッティングとキャリブレーションは未だしていなかったのです(同じATMOSでも、映画用とMusic用でまた別のConfigurationにしている)。

 

春休み後は仕事があるので、伊豆に来てもせいぜい2泊程度しかできないので、Auro-3Dの新譜を聴くのに精一杯だったし、そもそも、ATMOSの音楽ソースは少ないため、ほとんど聴く機会が無かったということもあります(Apple Musicなどの「なんちゃってATMOS」なんか伊豆のシステムでは聴く気にもならないし=後述)。

 

さて、ここで、「音楽用のATMOSセッティング? ATMOSは一つじゃ?」と不思議に思われる方がおられるかもしれませんので、ちょっと説明しておきます。

 

私はこれも何度も書いていますが、映像を見ながら音楽を聴く趣味がありません(例外はオペラだけ)。映像付きのBDDVDなどの音楽ソース(例えば、ClassicのLiveビデオ)を再生するときは、常に映像はオフにします。コンサートに行っても、Classicなら目を瞑って聴きたいタイプ(笑)。自分の脳を、「音」だけに集中させたいのです。

 

ゆえに、伊豆ではスクリーンを降ろす「映画用のATMOS」セッティングと、スクリーンを降ろさない「音楽用のATMOS」セッティングに分けているのです。

 

二つのセッティングの大きな違いは、1.使用するセンタースピーカーが異なる2.LRと、SLRSP位置が異なる―の2点。

 

1については、映画用はスクリーンの上下にSonetto I各1台を置いて2台でSplit Centerにして、画面中央にセリフがファントム定位するようにしています(サウンドスクリーンではないため)。音楽用には、5chの昔からマルチChで音楽を聴く際の基本中の基本である、LCR同一SP(Sonettto VIII)としています。

 

2については、映画試聴時にはLRがスクリーン(140インチ)にかからないように配置せざるを得ないので、かなりLR間が広くなり、かつ、Rの方がややCから遠くなります(キャスター付きなので動かせる)。また、SLRは、そもそも映画試聴時にはLP(映画なら視聴位置というべきか!)を最後部のソファにしているので(私は映画館でも一番後ろに席を取るタイプ)、90度(真横)に配置すべきSLRの位置も当然後ろに下がるのです。音楽用ATMOS配置のSLRの位置は、なるべくLRと正三角形(一辺約3.5M)に近くなるように、映画視聴時のソファより約1.5Mほど前で聴きますので、必然的にSLRの位置も1.5Mほど前に出ます(ATMOSではサラウンドSPとして使うAmator IIIは、キャスター付きのTAOCSPボードの上にあるため可動性がある)。

 

PImg_0278_20240902132801

<LCR側からLP側を撮影。中央の椅子が、ATMOS音楽鑑賞用のLP(映画時はその後ろにあるソファ)LP前方左右にあるSonetto VIIIFront Wide(その上にあるSonetto IIMiddle Top)、その後方にあるAmator IIISurround、ソファの後ろの棚にあるSonetto ISurround Back(その上にある、Venere1.5Rear Top)>

 

今回、この、「音楽用のATMOS」再生のためのSP位置を微調整して、そのうえで、やりましたよ、9点測距(汗)。この時だけはTrinnovがうらやましい(笑)。Dirac LiveARTを適用するための測定にはかなり時間がかかるし、その間、静かにしていないといけないんです(測定に15分ぐらいはかかる。その後、ARTの計算にまた15分ぐらいかかる=汗。しかも一発でうまくいくとは限らない・・・途中で雷や電話なんか鳴ろうものなら、やり直し=泣)。

 

つまり、今日のような、よほど暇な時しかヤル気にならない・・・(笑)。

 

言うまでもなく、ATMOSセッティングは今まで何度もやっているのですが、今回はStormでのスピーカーレイアウト設定値を従来とちょっと変えてみました。

 

これまでは、第一層にFWを含めた9chSW1ch3台、第二層はATMOS的にいえば、2列各3台(フロント、ミッド、リアの各トップSP)の計6ch(=9.1.6)を実現するのに、Storm的に書くと、「9.3.5.3」、つまり、第二層と第三層にそれぞれ、5台(HCと、フロント&リアハイト)と3台(TOPと、トップミドル)のレイアウトにしていました(ATMOSでは、HCTOPは定義されていないが、ARTでは定在波制御に利用できる)。

P(SPレイアウトの多様性があるのが、StormやTrinnovのメリットの一つ)20240901-144050_20240902132801

 

今回は、「9.3.1.7」というレイアウトにしてみました(SP数はどちらも20台で同じ)。何が違うかというと、第二層にはHCだけを定義し、第三層に2列各3台とTOPVOG)の1台の計7chを定義してみました。これにより、ATMOSが必要とする上部SP群の6台を、すべて同じレイヤーにあるとAVプリに認識させたわけです(だからといって、各SPLPとの距離はマイクで測定しているわけだから、恐らく、音場感はなんら変わらないだろうが、この方が6台すべてATMOSでいうところの「トップスピーカー群」と認識されるので、気分の問題!=汗)。

 

さて、キャリブレーションが終わり、何かATMOS音源の音楽を試し聴きしようとおもい、手持ちのディスクを物色していると・・・

 

以前、記事にしたことのある、『狂気』や『宮殿』、また一連の「John WilliamsVienna, Berlin, Tokyo」、これも定番の『Hans Zimmer Live in Prague』などに加え、Auro-3DBDでATMOSバージョンもあるものもいくつか選び、とっかえひっかえ聴いてみました。

 

それにしても、前も書きましたが、ATMOSって、Front WideスピーカーやTop MiddleにDiscreetに音が振られているソフトって少ないですよねぇ・・・最近、Denonの一体型と、Marantzのプリのハイエンドモデルが、それぞれ16ch対応したんだけど(ちなみに、私のStorm24ch対応!)、これらを購入して、頑張ってSW含めて16ch、つまり、ATMOS9.1.6を構築した人は皆さん、がっかりしておられません?(笑)

 

ATMOS映画ですら9.1.6の全チャンネル使っているソフトって、私の手持ちでは、『Gravity』ぐらいじゃないかな?(しかもこれ、今は絶版) ATMOS音楽に至っては、『宮殿』だけかな?特にApple で配信している「ATMOS Music」なんて全然<なんちゃって>でひどいもので、ほとんど7.1.2(しかも、チャンネルベース)。さらに悪いことに圧縮ソースなのでその音質は、東京のボロシステムならともかく、伊豆のシステムでは聴くに堪えない酷さ。入交さんが「こういう質の悪い音源のがイマーシブオーディオだと思われると困るんだが…」と嘆いておられたのもむべなるかなレベル。部屋とシステムと耳の3拍子が揃っている人にとっては、1分も聴いていられないよ、あれは(泣)。まあ、BDによる「本物のATMOS Music」を聴いたことない人ならともかく。

 

ということで、Auro-3D13.1chの良質な音楽ソフトがほとんどないのと同様、15.1chの民生用フルフォーマットの良質な「本物のATMOS音楽ソフト」は皆無に近いのが現実・・・

 

と思ったら、思わぬところにありました!

PImg_0277 Img_0275

 

いやあ、このアルバム、正直言って一応ワタシ、中学時代に「ビートルズ・シネ・クラブ」の会員だったほどのBeatlemaniaだったので(当時は既に解散していて、映画でしか<演奏している彼ら>を見ることはできなかった…)、はっきり言ってこれまでに1000回以上聴き込んでいると思う(爆)。つまり、完全に耳にタコができていて(笑)、これがATMOS版で出た、との情報を数年前に得たときに、「まあ、一応、元マニアの端くれとしてコレクションしとくか」ぐらいの気持ちで買うには買ったが、恐らく一度か二度くらいしか聴いていなかった代物。今回、暇に任せて漁っていると、ATMOSの表示が目に留まったので何気なく再生してみて、InputsPCで見たらびっくり!!!

P(Inputsに16ch、しっかり、すべて入力がある! OutputsはARTなので30ch出力中=笑)

Abbey-road-20240901-173408

これ、世にも珍しい100%、9.1.6 ATMOSです! なんでもあの、George Martinの息子さん(笑)がATMOS化したそうで。で、聴いてみると結構遊んでいて(笑)、遊園地気分で楽しめる! 音質もいい(ただ、ちょっと低域=LFE=盛り過ぎかな…思わずSWの出力を落とした)。

 

P(こちらはStormXTという拡張モードを適用したもの。ATMOSには無い、HCTOPにも音が入って18ch化!)

Stormxt-20240901-174210_20240902132901

デノマラのハイエンド16chを購入して頑張って16chシステム組んじゃった人、これ、おススメです、投資と努力の元が取れますよ(最後の、Her MajestyPaulの声が一周するときにFWも使ってくれるのがウレシイ!)。Beatles嫌いな人はいないと思うので、是非聴いてみてください(Apple Musicとかのストリーミングじゃだめですよ!音質悪いし、16chは絶対に出て無いから…)。

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